(1) 披露宴
「披露宴」とは新郎新婦のお披露目をしながら飲食する集まりのことを広く指す言葉です。
どのようなスタイルでも本来「披露宴」なのですが、最近では着席フルコースのスタイルについてこう呼ぶことが多くなっています。
フォーマルなスタイルのパーティなら、着席スタイルでフルコースを振舞うのが一般的です。
1人1皿ずつ盛り付けられた料理を配るフルコース・スタイルの場合、ゲストの座席をあらかじめ決めておき、そこに座っていただきます。
アレルギーや食事制限など、ゲストから料理に関するリクエストを受けている場合は特に、席は決めていく必要があります。
着席フルコースのスタイルの場合は、一部の地域を除けばご祝儀制で行われることがほとんどです。
そのため、招待状もフォーマルなスタイルで出すことになります。
(2)1.5次会ー着席、立食
カジュアルなパーティとして、最近増えているのが「1.5次会」です。
1.5次会では、着席、立食の両方のスタイルが考えられます。
フォーマルに近づけたい場合は着席、カジュアルにしたい場合は立食という選択になりますが、披露宴と同じような内容のプログラムで進めたい場合は、着席スタイルをおすすめします。
料理は予算に合わせて選ぶことになりますが、予算的にブッフェスタイルになることが多いでしょう。
各自好きな料理をブッフェテーブルに取りにいっていただきますが、フルコースの場合と同じく、座席を決めておく「着席ブッフェ」スタイルならフォーマル感も出ます。
ただし、座って食べるので、食事内容にはある程度のボリュームが必要になります。
会費の金額
会費は、地域差もありますが、¥10,000~20,000程度の範囲で設定されることが多いです。
パーティの内容とのバランスを考えて設定しましょう。
立食ならリーズナブルな金額に設定できますし、着席なら少々会費は高くなるものの、結果として金額とおもてなしのバランスが取れます。
なお、会費の金額はその会の内容を想像する1つのバロメーターになるので、あまり安い金額設定にすると2次会的な気軽なパーティだと勘違いされることもあります。
披露宴に代わるものとして行うつもりであれば、¥10,000以上に設定した方がいいでしょう。
その代わりに、引出物となるギフトを何かしら用意します。
¥1,000~1,500程度のもので大丈夫ですが、会費の金額によっては披露宴と同様に用意した方がいい場合もあります。
もし会費と別にご祝儀(お祝い金)をいただいた場合は、後日「内祝い」として追加のお返しを贈ります。
立食パーティにする場合の注意点
立ったまま過ごすことが前提の立食スタイルは、日本人が苦手とするパーティ スタイルです。
女性のゲストはヒールの靴を履いてくる方がほとんどなので、2時間以上立ったままではかなり疲れてしまうため、座る場所をつくったり、招待状に立食である旨を記載したりして楽な靴で来ていただくなどの配慮も必要でしょう。
ただし、イスがある場所にどうしてもゲストが固まってしまい、ゲストに動いてもらうパーティをイメージをしていても、なかなかそうならないのも事実です。
ゲストに動きの出るイベントを盛り込むなど、工夫をしてみましょう。
※「1.5次会」という言葉はウェディング業界の専門用語として使われていましたが、雑誌やサイトなどでカテゴリの1つとして使われるようになり、一般にも知られるようになりました。
しかし、その定義は曖昧で、会費制の披露宴を指す場合もあれば、友人だけのパーティを指す場合もあるなど、イメージで使われているのが実情です。
海外挙式やリゾート挙式の後、自分たちの住まいの近辺で改めてお披露目をするという場合に、このスタイルがよく選択されます。
ここでは、
・会費制で行うものであること
・2次会ではなく披露宴の代わりに行うものであること
を定義として解説しています。
(3) 2次会
主に披露宴に参加したゲストを交えて、その後に行うパーティが2次会です。
会費は地域差もありますが、¥5,000~10,000の範囲で設定されています。
2次会には引出物は不要ですが、プチギフトを用意することが多いです。
ご祝儀を別途いただいた場合は、後日「内祝い」としてお返しを贈ります。
友人などに幹事を依頼して、取り仕切ってもらう場合は、会場探しから任せるのか、ある程度自分たちで決めて準備と進行をしてもらうのかなど、任せる範囲を決めておきましょう。
かつては友人などが幹事になって開催するパーティだったので、招待状は幹事名義で出されていました。その名残で今も幹事から招待状を出すこともあります。
会費の金額的に立食ブッフェが基本で、イスも少ない状態のことがほとんどです。
日本人は立食スタイルが苦手なので、女性が多い場合や人数が少なめの場合は、座るスペースを多めに取ると喜ばれます。