人前式は進行役がカギを握っている

「人前式をご存知ですか?」
と問いかけて、知らないという方は随分少なくなりました。
ネット上でも大概解説されていますし、皆さん事前にしっかり勉強していらっしゃるんだなぁと感じます。

簡単に説明すると、人前式とは宗教などに拠らない挙式のこと。
神仏に誓いを立てるのではなく、参列者に誓いを見届けてもらい、証人になっていただくというセレモニーです。
宗教などに拠らないということは、つまり、形は特に決まっていないということ。
新郎新婦の考えで、自由に内容や進行を組み立てることができます。

キリスト教式や神前式、仏前式ではセレモニーの内容や形式、もちろん進行役の口上はある程度決まっています。
人前式の形が決まっていないということは、進行役の口上も決まっていないということ。
進行は司会者が行うことがほとんどなので、司会者の力量がいい意味でも悪い意味でも影響するといえるのです。

もちろん、プログラムや順番も大切です。
挙式の一番のクライマックスはおふたりの誓いの場面。
誓いの気持ちをどう表現するか、いわゆる「演出」をどうするかは、
周囲で見守っているゲストが証人として気持ちを盛り上げるためにも、工夫する必要があります。
シンプル過ぎても気持ちが入らないし、盛りだくさん過ぎても飽きてしまう。

そして見落としがちなのが、どんなに演出を工夫しても、当日ゲストに伝わらなければ意味がないということ。
「見せ方」がよくなくて、シンプル過ぎたり、飽きさせてしまったら、工夫しても元も子もないですよね。

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実は、「見せ方」の要になるのは進行役。
感動の挙式になるも、飽きを感じる挙式になるも、進行役のしゃべり次第と言っても過言ではありません。
プログラムを苦心して組んでも、口上がくどいために、ゲストが飽きを感じてしまうケースがあったりする。

司会者それぞれにしゃべり口調のクセなどもありますから、
どんな雰囲気の挙式にしたいのか、それにマッチした司会者を選ぶこともとても重要です。

初めて列席する方も多く、伝えようと思ってどうしても説明的になってしまいがちな人前式。
司会者の話しぶりがやはり重要だなぁと改めて感じることがあったので……。
雰囲気に合わせた司会者の選択や進行における口上の打合せ、もっともっと大切に提案していきたいと思います。