ブライダル業界の団体有志による「ブライダルコミュニティー研究会」主催の、
ウェディングの勉強会に参加させていただきました。
場所は、小田原にある報徳二宮神社・報徳会館。
こちらの宮司さんによる、神社挙式の勉強会です。
早めに小田原に行き、まずは腹ごしらえ。
駅の近くの、検索で評判のよかったお店「SAKANA CUISINE Ryo」で、「まかない丼」なる魚介の漬け丼を。
新鮮なぶつ切りのお魚が、甘辛いタレをまとっていて美味しい♪
マグロやタイ、青魚、ゲソやさつま揚げなど、
丼の3分の2くらいがお魚でいっぱいなんです!
お腹いっぱいでお店を出て、神社へ。
少し時間にゆとりを持ってきたので、小田原城を眺めに。
ちょうどお天気も回復して、散歩にちょうどいい、いやむしろ暑いくらい。
正門とも言える、最大規模の門「常盤門」を抜けて進みます。
広い天守閣周辺にはお猿も。
すっきりとした姿の天守閣です。
さて、お城も見たので神社へ。
報徳二宮神社は、小田原城の二の丸曲輪内に建てられたのだそうです。
神社の境内に入る手前には、その曲輪の跡が。
手水舎に寄ってから、鳥居をくぐって境内へ。
こちらは、二宮尊徳翁をお祀りする神社。
尊徳翁の「報徳」の教えを慕う報徳社によって、1894年に創建されました。
落ち着いた佇まいの神明造りのお社、質実剛健な雰囲気です。
勉強会の前にお参りしてご挨拶。
御朱印もいただきました。
小学校や中学校にあった、二宮金次郎像。
境内や会館のあちこちに金次郎さんがいるんです。
農村を検分して回る、成人後の姿の像も。
農民から小田原藩、のちに幕臣として、たくさんの農村の復興などに尽力し、
「報徳」の思想は現代の経済界の重鎮たちにも影響を与えているそうです。
経営やマネージメントにおいて、日本人らしい心を軸にした考え方は今こそ参考にすべきなのかもしれませんね。
そして、隣接する報徳会館へ。
こちらはぐっとモダンなインテリアです。
中庭も気持ちのよい空間。
宮司さんから神社のこと、神前挙式のことをレクチャーしていただいた後に、
贅沢にも、本殿で模擬挙式を体験させていただいたのです!
まずは、楽人の演奏に先導される参進から。
新郎新婦役、両家両親役、ゲスト役として境内を進みます。
こちらでは、親族紹介、修祓(しゅばつ=お祓いのこと)までは、「祓殿(はらえでん)」という別のお部屋で行っています。
本殿に進み、祝詞奏上が済むまでは撮影禁止です。
祝詞の内容も、結婚式用ではなく、ちゃんと「勉強会です」という内容になっていました。
楽人は篳篥、龍笛、笙の3管。
斎主、副斎主のお2人の神職さん、そしてお2人の巫女さんが執り行ってくださいます。
三々九度は簡略して、でもちゃんとお神酒で。
そして、誓詞奏上なのですが、その際の誓詞は新郎新婦のオリジナルでもいいのですって!
こういったケースは初めて、それでもOKなんですね。
(あくまでもその神社の神職の方の考えによります)
自分の言葉で誓うほうが、より心に残るでしょう、と宮司さんもおっしゃっていました。
神社さんで用意されている文章ももちろんあるので、それをいただいても大丈夫です。
文章を作る場合も、ちゃんとアドバイスがいただけます。
指輪の交換から玉串奉奠。
玉串は、新郎新婦、そしてこちらでは両家の両親が行います。
こちらが玉串。
榊という木の枝に、紙垂(しで)と木綿(ゆう)をつけたもので、
神様の依代として、神前に捧げます。
巫女さんから受け取ったら、時計回りで神様の方に正面を向けてから捧げます。
ちゃんと事前に練習ができるのでご安心を。
私たちも模擬挙式の後、全員で練習しましたよ。
そして、巫女さんによる神楽舞。
さわりだけですが動画でどうぞ。
神楽舞(報徳二宮神社) from Megumi Shimizu on Vimeo.
最後の親族固めの杯。
「報徳」という文字が入った立派なかわらけ。
こちらは記念に持ち帰れるんですよ。
嬉しいお土産になりそうです。
これで、挙式は終了。
本殿の前で、当日さながらに集合写真まで撮っていただきました。
そのまま報徳会館の披露宴会場を見学に……と思ったら、
中庭にこんな素敵な演出が♪
近隣の農家さんとタイアップして作っているドリンクだそう。
地元の産物を生かした、地域密着の取り組みは神社にふさわしいものですよね。
挙式の厳粛な雰囲気から披露宴の和やかな雰囲気へと、場の空気感を変えるきっかけにもなるでしょう。
バンケットはモダンでシックなイメージ。
部屋によって人数にも幅広く対応してもらえます。
勉強会でお借りした、少人数におすすめのお部屋には、刺繍の入った素敵なランプが。
お花とうまく組み合わせて、装飾のアイテムとして使えるようです。
バンケットの様子はぜひHPでチェックしてみてください。
http://www.hotoku.co.jp
ちなみに、現在発売されている『日本の結婚式』No.16の表紙及びカバーストーリーのページは報徳神社さんで撮影したものです。
その後、美味しいチャイニーズをいただきながらの懇親会へ。
お料理の美味しさはもちろんですが、器がとにかく素敵でした♪
シンプルにお料理とお話を楽しむという披露宴も安心しておまかせできるクオリティだと思います。
しばし仕事談義で盛り上がり、近くの湯本富士屋ホテルさんに移動して二次会まで。
急に大勢で伺ったにも関わらず、素晴らしい連携でもてなしてくださいました。
帰り着ける時間に失礼して、箱根登山電車に乗り込み、一路東京へ……。
報徳二宮神社の宮司さんがおっしゃっていたのは、神前式は日本人の心が宿った挙式だということ。
形が整い、神社が一般に挙式を行い始めたのは明治期ではあるけれど、
古来から行われていた自宅結婚式の形が受け継がれ、整えられたものなのだ、ということです。
神道というのは、信仰ではなく精神や哲学に近いものだと考えているのですが、
けじめや節目というものを大切にする、日本人のDNAに組み込まれた心を形にした挙式が神前式だと改めて感じました。
最初に所属した会社で神職の方からレクチャーを受けて以来、神前式ファンの私。
今回、貴重なお話を伺って、ますます神前式のファンになりました!
報徳二宮神社・報徳会館、湯本富士屋ホテル、ブライダルコミュニティー研究会の皆さま、ありがとうございました!!