有名な結婚行進曲は2つありますが、意外とそのバックボーンは知らずに使っているもの。
静かな曲調のほうが、オペラ「ローエングリン」第3幕で女性たちが歌う「婚礼の合唱」です。
歌詞を引用してみましょう。
まごころに送られて進みなさい。
愛が祝福されたところへ。
勝利の意気と愛の力が、固く結ばれ、至幸の夫婦となりましょう。
徳高い戦士よ、さあ前へ!
青春の誉れよ、さあ前へ!
祝いのさざめきを去って、心の歓びにひたりなさい。
香り高く、愛に彩られた部屋に光をのがれてお入りなさい。
まごころに送られて進みなさい。
愛が祝福されたところへ。
勝利の意気と愛の力が、固く結ばれ、至幸の夫婦となりましょう。
神が聖別なされたあなた方を私たちも喜び、神聖なものとしましょう。
愛の幸せに導かれ、今日のこの時を末永く忘れずに。
(堀内修・訳)
記事によれば、この「ローエングリン」は登場人物がみな不幸になってしまうという、ワーグナーの作品ではあまり例のない結末のお話らしいのです。
親友であったリストがこの結末に意義を唱えても、ワーグナーは頑としてゆずらなかったとか。
何か深い思いがあったのでしょうね
ちなみに、もう1つの華やかな曲調の結婚行進曲はメンデルスゾーンのオペラ「夏の夜の夢」の中の1曲。
私は厳かな雰囲気になれるワーグナーのほうが好きなのですが、皆さんはどちらがお好みですか?