情報が溢れ、すばやく広まる時代。
正しいかどうかをチェックするスキルも必要になっていますね。
ある視点でとらえれば間違いではないけれど、かといって正しいとは言えない情報も多々。
これは、私的な発信においても、メディアの発信においても同様に見受けられます。
私も別分野のことについては、時に誤った情報をそのまま信じてしまうこともある。
別の情報も調べてみて、間違いないかの「裏を取る」ことを心掛けています。
例えば、先日某サイトで発信されていた情報。
「親が結婚式の打合せに同席する率がぐんと増えた」というウェディングプランナーの言葉が紹介されていました。
そして、今までは親が子どもの希望に首を縦に振り、黙って見守っていたものが、
バブル期を経験した親が増えつつあるため、自分たちの意見を全面に出したい、結婚式の中で目立ちたいと思う親がぐんと増えている、という筆者の言葉。
いやいや、ないでしょ!
まあ、実際にお色直しした例を聞いたこともあるので、ないとは言い切れませんが、
そういう親御さまが大半を占めているというのは間違いです。
親御さんが一緒に準備をする光景は、式場のスタイルなどで差はあるものの、世間で言われるほど減ってはいません。
「口出し」をする方は本当に少なくなっているけれど、子どもの側が親の意見をきちんと確認して進めるケースもたくさんいる。
例えば衣裳選びはお母さまにとっても最大の楽しみと言ってもいいでしょうし、
意見をいただくことで頭の中を整理できるご新婦が多いですしね。
その親子の関係性にもよりますが、実際にそうそう大きく準備の時の親子の関わり方が変わっているようには思えません。
こういう情報を見て、変に遠慮してしまう親御さまが増えなければいいのですが。
そして、とある結婚式関係者の発信していた文章。
「引出物代わりに宿泊代を負担するのも人気」というものです。
おいおい、それは違うでしょ!
交通費や宿泊代はお越しいただく距離などのご負担に鑑みて考えるもの。
引出物はお礼の気持ちを品物に託した、日本人の習慣です。
全員宿泊で行う結婚式を企画する場合でも、こちらの都合で泊まっていただくのですから、
相手に渡すべき引出物の代替えと考えることは疑問ですね。
引出物を用意するかしないかは、ご祝儀をいただくのか、会費制にするのかにもよりますが、
引出物がある披露宴が当たり前と考える世代にとっては、今日の宿泊が私たちの引出物代わりですと説明しても、納得する人は少ないと思います。
宿泊するのがどんなにラグジュアリーなホテルだったとしても、
果たして宿泊の負担を「おもてなし」と感じてもらえるかどうか?
工夫することは素晴らしいことです。
しかし、新郎新婦の気持ちがきちんと伝わらないのでは、意味がなくなってしまいます。
結婚式は八方よし、つまり、そこに関わる誰もが楽しく幸せな気持ちになれるものであるべき。
ゲストの気持ちになって考えることがとても重要になっていると思います。
経緯や背景を知らずに、今だけを見て判断することは、時には望まない結果を生んでしまう。
情報は鵜呑みにするのではなく、正しいかどうかを精査するようにしてみてください!